神田昌典氏「おもてなし幻想」を読んで幻想をぶち壊された話

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今回は神田昌典氏の「おもてなし幻想」について紹介したいと思います。特に、カスタマーサポート職やカスタマーサクセス職の方は参考になると思いますのでぜひ読んでおくことをおすすめします。

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おもてなし幻想とは?

誰しも1冊くらいは生涯で読んだことあるんじゃないかと思うくらいの出版冊数を誇っている神田昌典さん(現リブ・コンサルティング)が書いた本です。内容としてはアメリカの顧客サポート職の担当者を選抜して行った調査結果のレポート的な感じで、メインテーマとなるのは「君たちがよかれと思って顧客におもてなしをするけれど、実はそんなのは全く求めていないんだよ」という衝撃的な内容でした。

会社でLTの題材になったので資料を紹介します

そもそもこの本を知ったきっかけは会社のチームメンバーから「この本を読んでみたいです!」という提案をもらったことでした。題材的に「おもてなし幻想」という位なので、CS(カスタマーサクセス)の業務を根幹から幻想をぶち壊されるんだろうなと思いながら、400P近くの分厚い本を読み漁り、LTを行ったので一つずつスライドを補足させていただければと思います。(全ての内容を網羅できているわけではないので、CS観点で気になった!という点をピックアップしてます。)

カスタマーサクセスについてはこちらの記事でも紹介しています
2年間従事してみてわかった「カスタマーサクセスの全体像」まとめ

それでは行きましょう。

おもてなし幻想(タイトル)

顧客満足を高める<顧客努力を減らす

本書の冒頭で語られるのが「我々は顧客満足を高めようと日々躍起になっているが、実はそれは顧客は求めていない。超理想のおもてなしなど要らなくて、求めているのは努力せずに、楽に問題解決ができることなのだ」という文章が目に入ってきて、まずここで抱いていた幻想をぶち壊されます。(笑)

3つの顧客ロイヤルティの違い

3つの顧客ロイヤリティの勘違い

顧客のロイヤルティ(顧客が特定のブランドに対して感じる「愛着や信頼」のこと)を高めるためには、期待を超えるサービスを提供することが近道だ!と思っている方はいませんか?

僕もなにを隠そうそう信じ込んでいた一人だったのですが、下記のようにそれも虚しく散っていきました。

顧客が本当に求めているのは「お・も・て・な・し」ではなく
「スムーズな問題解決」、顧客満足を挙げてもロイヤルティ向上につながる可能性は低い。

カスタマーサービスの対応をすればするほど、ロイヤルティーよりディスロイヤルティー(ロイヤルティを下げること)を促進する可能性のほうが4倍も高い。

一見、顧客に「喜び」を与えるために行っているサービス最適化はいずれも、顧客の「ロイヤルティーを低下させる原因の軽減や排除」にはフォーカスができていない。(要はホントの顧客のニーズとずれている時がある)

要するに、サービス提供者側は、顧客の満足をあげるために期待を越えようと思いがちですが、実際の所顧客がほしいのはスムーズでエフォートレス(努力要らず)の体験なので、そもそもがズレてしまってるんです。過保護だったんですね。

顧客努力を減らす取り組み

経験工学

では、顧客満足を追うのではなく顧客努力を減らすという観点に切り替えた時、何をすればよいのか?

それはいくつか本書の中でも取り上げられていたのですが、自分的に大事なのは以下の3つかなと思いました。

  • 顧客への伝え方=「経験工学」:伝え方ひとつ一つで顧客の受け入れやすさが変わる。
  • サポートのセルフサービス化=顧客はいちいち、電話をしたくてサポートセンターに掛けているわけではなく、本当は自分で手早く問題解決をしたいと思っている。
  • 「次に起こる問題」を回避する=例えばAを解決するため電話したのに、Aが終わったら次はBにぶち当たり、結果また電話して聞かなければならなくなってしまうような状況。

特にこれだ!と思ったのは「経験工学」の部分でした。以下、もう少し経験工学について深掘っていきたいと思います。

経験工学とは?

まず、以下のスライドを見てください。

あなたが自転車屋さんを経営していて、お客さんが自転車を購入した後、ブレーキが壊れていることに気づき、あなたへ電話してきました。そんな時、あなたがどんな受け答えをするかによって同じ内容なのにお客さんの態度は急変してしまうかもしれないのです。

経験工学とは

どうですか?Aの感じで説明された時にお客さんは「なんてサービス態度の悪い店だ!」とカンカンになってしまうでしょう。

ところがBの場合、お客さんから頂いた意見を一旦しっかりと受け取り、改善していきますという前向きな答えを返した上で、今のタイミングなら無料で修理できますので、来てもらえますかという内容になっています。これなら、「じゃあ仕方ないか〜」と自転車屋さんに来てもいいかなと思いませんか?これが経験工学に基づいた対応の事例です。

自転車屋さんの例(おもてなし幻想)

「なるほど」と思った反面、「これ、普段仕事でも結構使ってるかも!」という気づきがありました。

お客さんになにかTODOをこなしてもらわないといけない時、経験工学を使うことで「お客さんの努力を努力と思わせない」または、「確かに大変だけど、これを行った先は明るい未来が待ってるぞ」という気持ちにさせることで、「苦を苦と思わせない」ためのテクニックが経験工学です。

伝え方一つで受け取り方が変わるのなら、お客さんに喜んで動いてもらったほうがいいですよね。

上にもあった「顧客の伝え方(経験工学)」「セルフサービス化」「次に起こる問題回避」は、うちのチームでも是非に取り入れたいと思える内容でした。トップ営業の方なんかは無意識のうちに顧客の伝え方を工夫し、いかに前向きに捉えてもらえるかを考えて発言しているので、顧客のグリップが出来て、トラブルもなく案件が進んでいる人が多いなあと個人的には感じました。

まとめ:顧客満足を高める<顧客努力を減らす

顧客満足より顧客努力

ということで、本書で提唱していた考え方は「顧客満足を高めるより、顧客努力を減らせ」ということでした。

下の方に書いてあるダジャレは僕が読んでて感じて即メモった恥ずかしい内容なのですが、真に求められているのはカスタマーサクセスではなくカスタマー楽させなんだなと思いました(笑)

ということで、今回は神田昌典「おもてなし幻想」を読んでみての内容をざっくりとまとめてみました。一点、カスタマーサクセスという言葉がおそらく生まれる前の本なので、終始「カスタマーサポート」という言葉が主語になっています。ただ、顧客の成功体験を創りだすというゴールを目指すという点については基本的に同じかなと思いました!分厚いですが、ためになった本なのでぜひ気になった方は読んでみてくださいね。

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