「データドリブンマーケティング」の本を読んだのでなるべくわかりやすく要約します。【アマゾン社員の教科書】

データドリブン・マーケティング Uncategorized
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データ・ドリブン・マーケティングを読みました。あのジェフ・ベゾスが愛読しており、アマゾン社員の教科書として使われているそうです。マーケティング担当者なら知っておきたい重要指標やデータ・ドリブン・マーケティングの考え方が詳しく載っています。ざっくり要約していきたいと思います。

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データ・ドリブン・マーケティングとは?

一言でまとめると、「データを活かしたマーケティング活動」です。

というと簡単そうに聞こえますが、「データに基づく」という状態を作るまでがかなりハードルが高く、データウェアハウス(DW、めっちゃ大規模なDBみたいなもの)や様々なツールを導入してやっと達成できる領域になります。

【データドリブンマーケティングを行うためにまとめなければいけないデータ達】
・営業
 製品・受注・従業員・顧客・アカウント
・マーケティング
 製品・受注・従業員・顧客
・ファイナンス
 製品・受注・従業員・顧客・アカウント
・サプライチェーン
 サプライヤー・原料・部品・在庫・受注
・製造
 製品・受注・部品在庫
・プランニング&一般管理
 ほぼすべての要素が関与

アメリカでなくとも日本でも、マーケティングの施策をデータに集約してモニタリングが出来ている企業が何社いるのか知れませんが、感覚的に相当少ないことは確かでしょうね。。。

必要なインフラは戸建住宅規模か?高層ビル規模か?

上記のように多種大量のデータを格納して管理するわけですから、相当でかいデータセンターを借りきらないといけないのか?と思いがちですが、そうではありません。

要件定義をしっかり行うと、データを使ってまず何を分析して活かしたいのかを明確にすることで必要なデータの量や種類、それぞれの組み合わせ具合(複雑さ)が見えてきます。

そのため戸建て住宅規模のITインフラで済む場合もあれば、超高層ビル規模が必要になる場合もあります。ただし、「いきなり大規模に転換するのではなく、小さくステップを刻みながら始めてみる」ことを本書ではおすすめしています。

マーケティングで最も重要視すべきマーケティング15指標

【15の重要なマーケティング指標】

①ブランド認知率
ブランドは財務系指標では測れないため、アンケートで「認知率」や「好感度」を取ったりなどの、非財務指標で測定する
②試乗(お試し)
車の試乗のように、お試しのアクションを顧客に踏んでもらえるか
③解約(離反)率
サービスを顧客が解約する率
④顧客満足度(CSAT = Customer Satisfaction)
顧客がサービスにどれくらい満足しているか?
⑤オファー応諾率
企業からのキャンペーン等のオファー(依頼)に対して顧客が応じる率。マーケティングキャンペーンの運用効率を評価するために必要
⑥利益
「売上高−費用」で算出する。キャンペーンを打って割引したり、プロモーション費用をかけて告知した結果、売上、利益に貢献していたか?
⑦正味現在価値(NPV = Net Present Value)
「PV(現在価値)−費用」
それぞれのキャンペーン施策を比較するときに利用する。それぞれの施策の価値から、キャンペーン費用を引いたとき、実質何が収益性が高いのか
⑧内部収益率(IRR = Internal Rate of Return)
キャンペーンや施策を実施する場合の投資利回り
⑨投資回収期間
投資したコストを回収できるまでの期間。短ければ短いほどよいとされる
⑩顧客生涯価値(CLTV = Customer Lifetime Value)
顧客の価値を測定する必須の指標。サブスクリプションやSaaSなどのビジネスモデルでは顧客が月額1万円のサービスを平均3年で解約してしまうとしたら、その顧客のLTVは1万円×36ヶ月 = 36万円となる。
顧客によってLTVの高い顧客、低い顧客がいるため顧客によって特別扱いと普通扱いをうまく調整できると吉
⑪クリック単価(CPC = Cost Per Click)
Web広告が1回クリックされる単価
⑫トランザクションコンバージョン率(TCR = Transaction Conversion Rate)
トランザクション=ECサイトの購入のこと。
ユーザーがサイトへ流入してから、実際にECで商品を購入してくれる率
⑬広告費用対効果(ROAS = Return of Advertising Spend)
ROI(Return On Investment、費用対効果)の広告版のようなもの
⑭直帰率
Webサイトへ流入したユーザーが、他のどのページにもいかずに離脱してしまった率
⑮口コミ増幅係数(WOM = Word of Mouth)
インターネット上の口コミがどれくらい発生したかの係数

各指標について補足すると
※1〜5はブランドに関する指標。ブランド・企業とユーザーの関係性を表す。
※6〜9はファイナンス指標でもあり、経営陣へ話を通す際には必須の指標となる。
※10はサブスクリプション・SaaSで死ぬほど出てくる指標。
※11〜15はWebマーケターが理解しておくべき指標。リスティング広告やSNSを使ったマーケティングで重視される指標。
となります。

にしても英語多いな!!!

ほとんどの企業がマーケティング活動の成果をトラッキングできていない(!)

本書内で出てきた調査結果を引用します。

73%の企業は、キャンペーン単位で予算化前に設定した獲得目標と、実際の結果とを照らし合わせるためのスコアカードを利用していない

57%の企業には、各キャンペーンをトラッキングし、分析するための一元化されたデータベースがない

70%の企業は、自社やキャンペーンと顧客との接点をトラッキングし、分析するためにエンタープライズ・データウェアハウス(EDW)を利用していない

データ・ドリブン・マーケティング P.8 第1部より抜粋

つまり大半の企業は、大金をはたいて実施したマーケティング施策を振り返るためのデータをそもそも取るためのDBを持っていなかったり、分析結果を次のマーケティング施策にうまく活用できてないということです。

データ・ドリブンマーケティングにおいて最も基本的なのは「成果のトラッキング」であり、その結果マーケティング投資が正当化されるというポイントを押さえなければなりません。ストップウォッチで測らないで速く走ろうとするのと同じです。

「CMOの55%が自社のマーケティング部門は財務系指標を正しく理解していない」と回答した。

社内では「マーケティング部門の言ってることは意味が分からない」ということが良く起こりがちです。理由は普段使っている指標が違うからでした。

マーケティングの指標はセッションやPVや直帰率、コンバージョン率など、ユーザーの行動やアクション率に関する指標が多くなっているのに対し、経営陣が使っているのは利益や売上高、費用対効果や収益率といった、お金に関わる財務系指標がメインです。

いくらCMOが口を酸っぱくしてマーケティング指標をそのまま説明したところで、経営陣側は「で、それって何になるの?」と言うしかなくなってしまうのです。

それを如実に表しているのが「CMOの55%が自社のマーケティング部門は財務系指標を正しく理解していない」という調査結果です。

この結果を見て思ったことですが、「両者の指標を理解して、翻訳が出来る人がいる会社は強いな」ということです。経営側とマーケ側を行ったり来たりすることで、マーケティングの施策の費用対効果が明確になり、さらなる予算を引っ張ってくることも可能になるでしょう。

「重要度の高い顧客」ほど、苦情を言わない

「自社の顧客全体のCLTV(顧客生涯価値)を理解し、その最大化を図ること」が新マーケティング戦略の手法になってきています。

高価値セグメントに対してはLTVを維持し、さらに価値を積み上げるべくアップセルや他商材によるクロスセルを狙っていきます。中価値セグメントに対してはアップセルとクロスセルを通じてCLTVを向上させる。

そしてCLTVがマイナスの顧客層に対しては、なるべくコストをかけないよう最小化を図っていくことが必要です。

だからこそ、自社に高い価値をもたらしてくれる顧客は大事にするべきなのですが、たいていの高価値セグメントの顧客群はリテラシーが高いため、わざわざ苦情を言う前に他の良いサービスがあれば黙って移ってしまうことが多く、苦情を言ってくれることは少ないです。(その逆はよくあるw)

ただ、「マイナス価値の顧客ならば無理して付き合わずに切り捨てていいのでは?」と考えてはいけません。

それは価値を見誤っているだけで顧客自体がマイナス価値なのではなく、ビジネス、プロセスや提供チャンネルに何かしらの欠陥があって、マイナスが発生していると捉えるべきです。

価値を損なっているプロセスを特定し改善することで、収益の改善として結果が現れるようになります。

【まとめ】キャンペーンデータを正しく取得できる環境を作って、結果を元に最適化していくのがデータ・ドリブン・マーケティング

実際に読んでみると、データドリブンマーケティングも重要指標はSaaS事業で普段扱っている指標とかなり似ている部分がありました。CSもマーケティングの文脈の一つなのだなと思いました。

あとはマーケティングのITツールやインフラへの投資は、企業の業績向上に直結しない(インフラやツールを導入したら即効果な訳ではない。当たり前)ということも重要だと思いました。テクノロジーに投資するだけでは、マーケティングの成果を出すことはできず、大事なのはその環境をしっかり使いこなすプロセスを組織の中に持つことですね!(^ω^)


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