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地銀(岩手県)→広告ベンチャーへ転職→WEBマーケベンチャーに転職し、マーケティング専門家目指して勉強中です。日頃気づいたことや勉強になったこと、他気になったことをずらずらずらーっとメモしていきます。

【後編】「お金2.0」を読んだら本当に経済とか社会の概念が覆った件についてレビューまとめてみた。

      2019/01/12

ビットコイン(後編)
こんにちは。こないだ深夜に江戸川付近をウォーキングしてたら酔っぱらいのおじさんを助けました。

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ということで、「お金2.0」を読んで勉強になったポイントについて前回の続きから書いて行きたいと思います。
ごめんなさい、今回もめっちゃ長いです。

お金2.0(書籍)

★価値の3分類

「価値」という概念には3つの方向性の価値があると言われています。

①「有用性」としての価値→役に立つか?シンプルに有用かそうでないかの価値
②「内面的」な価値→愛情、共感、興奮、好意、信頼などの、個人にとってのポジティブな効果のあるもの
③「社会的」な価値→NPOなどのように個人ではなく社会全体の持続性を高めるような活動

これまでの資本主義では「価値」といえば①の意味しか重視してきませんでした。これは会社で仕事してる人は皆思う所だと思いますが、何か案件を進めるうえで金銭的な部分と企業倫理的な部分でバトルになるときがあると思いますが、あれは①と②や③の価値を比べている、つまり企業(あるいはクライアント)の利益と従業員や社会の利益どちらを取るか?という議論をしていると言えます。

★「共感」や「感謝」などの内面的な「価値」の可視化と流通


例1:ホメログ(昔HoooPというサービスでした)

https://www.hooop.me/
例2:レターポット
https://letterpot.otogimachi.jp/

内面的な「価値」(感謝、共感、愛情など)の「可視化」とその流通がすでに始まっていると「お金2.0」にありますが、上記の2つのサービスなんかはいい例だと思います。
ホメログは社内SNS。お互いの仕事ぶりや感謝したいことを「バッジ」とともにメッセージを相手に送り合うサービスです。
個人的にはなんだかちょっと気持ち悪いくすぐったくて照れます。前向きに使っている企業なんかは多そう。

レターポットはキングコング西野さんの作ったサービスとして有名ですよね。お互いの感謝の手紙を「1文字5円」でWeb上で送り合うことが出来ます。文字がそのままお金に変換出来る所がとても新しいのですが、友達の引っ越しを手伝ってあげた時に御礼にちょっとキャッシュバックしたりするように、ライトな「ありがとう」をお駄賃とともに返してあげることが出来るようになっていきそうです。

ほかにも例として「社内通貨」を使っているところがあるそうです。
社員が毎月一定の社内通貨を保有していて、それを同僚に感謝の印として付与できるという仕組みで、やはり「感謝」という内面的な、これまでの資本主義では一切価値として認められなかったけど必要な「価値」が、新しくそれと同等かそれ以上に評価されていくことで独自の経済システムを作っていくかもしれません。
(って偉そうに言ってるけどほとんど本の受け売りですが)

★評価経済の落とし穴

最近インフルエンサーを使った口コミやSNSマーケティングが流行していますが、流れとしてはオンラインメディアでユーザーの関心を集めるような魅力的な投稿をし、「いいね!」や「チャンネル登録数」を集め、それらが集まった状態=多くのファンがつくことで、評価を得る機会がどんどん増えて増殖していきます。

ここでも今までの資本主義経済では価値として見出されていなかった「他人からの評価」が価値として成り立った新しい経済の形になります。
いわゆる資本主義経済でお金からお金を増やした金融業と同じで、評価から評価を拡散力をテコに生み出していくことが可能になりました。

ただ、評価経済については「炎上商法」などの本当の「評価」や「信用」ではなく、単なる「注目」や「関心」に行きがちで、あえて奇をてらった言動をして注目を集めているような人は、他人からの本当の意味での評価や信用は集められていないという所が指摘されています。
また、Youtuberヒカル氏のVALU問題のように注目や関心を引くために他の価値を犠牲にするような行為は多くの人にとって受け入れがたくなってしまいます。

★社会的な価値、ソーシャルキャピタルの可視化

マネーキャピタル(金融資本)→どれだけお金が増やせるかという観点で評価
ソーシャルキャピタル(社会資本)→社会にとって価値があるかという観点で評価

「ソーシャルキャピタル(社会資本)」は個人が繋がってできてる社会が持続的に良い方向に発展していくために必要な「社会的なネットワーク」を「資産」と捉えるという考え方です。

クラウドファンディングで社会的価値が高そうだけどなかなかお金にならなそうなプロジェクトが多くの支援を集めているように、テクノロジーの発展で、お金は儲からないかもしれないけど世の中にとって価値がある、と多くの人が感じられるプロジェクトは、段々と経済を大きく動かす力が持てるようになっていきます。

価値主義では、これまでは見えていなかったソーシャルキャピタルの価値を可視化したうえで、資本主義とは別のルールで経済を実現できるようになります。

★色んな境目が消える

上記の変化に伴い、資本主義が線を引いてきた色んな境目が消えてしまうそうです。

1.営利と非営利の境目が消える

かつての企業は情報格差や政治的特権を活用して利益を上げることができました。ただしスマホや情報技術が発達した現代では消費者がネットを使ってあらゆる選択肢を調べて自力で最良の選択ができるようになっています。これからの時代は本当に価値のあるサービスを提供しない限り利益を出しにくくなってきています。
数十年後には営利非営利の境目はなくなり、全てが「価値」という視点から捉えられるようになるそうです。

2.経済と政治の境界も消える

「価値」という視点でもう少し引いて見ると、政治と経済を明確に区別する意味がない。市場経済が苦手な分野は民主政治が面倒を見て、逆に民主政治では難しい領域を市場経済が担うという形を取っていました。これを「価値」という観点から捉え直すと、経済と政治はアプローチが違うだけであり2つは同じ活動
だと言えるのです。

例えば、貧困をなくすというのは本来政治の課題ですが、グラミン銀行のように経済フィールドでも解決に成功したケースもあります。

また、グーグルやフェイスブックもインターネットが使えない国の人々に無料でwifiを提供しようと投資をしている。それは彼らのビジネスへと投資するのと同時に、インフラが整備されていない地域の人にとっても価値である。→社会的な大義名分を背負うため、公益性を帯びてきます。

経済的な活動には「公益性」が求められるようになり、政治的な活動にはビジネスとしての「持続可能性」が求められるようになると、両者の境界がどんどん曖昧になってくると思われます。

★ベーシックインカム普及後の「お金」

AIに対する悲観的な見方がものすごいですが、AIなどが発達すると機械が入ってきて多くの人が失業することになるとすると、「ベーシックインカム」の導入が増えるんじゃない?と言われています。

※ベーシックインカムとは?
生活するための必要最低限の生活コストを国民全員に支給するというしくみのこと

ベーシックインカムによって「働かなくても生きていける状態」を全員が享受できるようになったら、私たちにとってお金はどのような存在になるんでしょうか。「お金2.0」では下記のように想像しています。

お金のために働く必要がない。
お金の相対的な価値がさらに下がる。
現在はお金には人を動かす力があるが生活するためにお金を稼ぐ必要のなくなった人からすればお金はもっとあったら便利なものでらなければならないものではなくなっているはず。
なので、お金から「人の行動を変える魅力」は失われる。

ベーシックインカムの導入後の人間は、今私たちが知っている人間とは全く別の生き方をするかもしれない。
その結果、お金が「コモディティ化」する。

※コモディティ化
希少性のあったものが誰もが簡単に手に入れられるようになり、その価値が目減りしてしまうこと

★経済は選べばいい

「複数の経済システムは並存し得る」ということがほんの中では何回も話が出てきます。要は、これからの時代、色んなトークンが発行されることで皆が独自に経済システムを作れるようになる。一つの経済システムにこれからは固執する必要がなくなるので、ムリに合わない経済システムを選ぶのではなく、自分の好きな(成功しやすい)経済システムの中で生きればいいやん!となっていくということなのです。

経済圏も複数に分散していて、その中に存在するサービスも管理者不在で機能する、分散したネットワーク上で完結するというこの状態を「二重の分散」と表現しています。

★複数の経済圏に生きる安心感

ムラ社会→都会の希薄な近所付き合い→これからは??

シェアリングエコノミーやトークンエコノミーのような仕組みが普及していくと、これから誕生する無数の小さな経済圏にセーフティネットのような役割が生まれるかもしれません。

現在の資本主義経済の中ではうまく居場所を作れない人も、まったく違うルールでまわるオンライン上のトークンエコノミーで活躍できるかも知れないです。一個の経済圏でダメだったとしても、他の経済圏ならやり直せる。転職して違う会社に行って花開いている人がいるように。

複数の経済圏が並行して存在すれば、既存のメインストリーム経済から外れてしまった人に対しても膨大な選択肢を与えることになり、選択肢があることにより多くの人がリスクをとって積極的に活動ができるようになると思われます。自分の選択肢が増えるのは良いことですね!!

★デジタルネイティブからトークンネイティブへ

今の自分達の世代(僕は平成元年生まれです)は生まれた頃から色々なデジタル機器が存在し、当たり前に触れて来たことで高いリテラシーを持っている「デジタル・ネイティブ世代」に入りますが、これのトークン(代行通貨)版たる、次の「トークン・ネイティブの世代」は、生まれた瞬間からビットコインやらブロックチェーンに当たり前に触れて使いこなすことができ、今の私達とは全く違う視点でお金や経済のことを捉えています。

おじさんが「まったく今の若者は・・・」と言っていることは他人事でなく、僕らがもっと歳を重ねて行ったライン上で、既存の世代が新しい世代の新しい考え方についていけなくなったとき、この言葉を発してしまうと思うと怖いです。(笑)

★「価値主義」とは経済の民主化である

お金2.0では以下の様にまとまっています。

1.お金や経済の民主化
これまで300年近くの国家の専売特許とされてきた通貨の発行や経済圏の形成が、新たなテクノロジーの誕生によって誰でも簡単に低コストで実現できるようになりつつある。

2.資本にならない価値でまわる経済の実現
価値主義では新たなテクノロジーの誕生によって、内面的な価値や社会的な価値をも可視化して、それらも経済として成り立たせることで。資本主義の欠点を補完することができるようになっている。

★人生の意義を持つことが「価値」になった世代

以下の世代間比較は面白かったです。

戦後〜1970年代世代の特徴:欠けているものを満たす、マイナスのところからゼロに持っていきたいという強烈な上昇志向

1980年以降のミレニアル世代の特徴:

ミレニアル世代は欠けているものがないので、何をモチベーションにして頑張ったら良いかがわからない。ザッカーバーグは大学卒業式で述べたスピーチがそれを代表していますが、「欠けているものはないけれど人の手によって人工的に『意義』や『目的』を創り出そう」と述べていました。

そして人生の意義や目的とは欠落・欲求不満から生まれるものですが、あらゆるものが満たされた世界ではこの人生の意義や目的こそが逆に「価値」になりつつあります。
人間は「物質的な充足」から「精神的な充足」を求めることになると言われています。
マズローの五段階欲求(昔学校で習った)で言えば最上級の自己実現のさらにその先の社会全体の自己実現を助けたいという「利他的な欲求」が生まれている状態です。

★「儲かること」から「情熱を傾けられること」へ

ここからはミレニアル世代がこれからの時代、どう働いて行くべきかについての指針が結構入ってきています。

先程紹介したように、ミレニアル世代は、「内面的な価値」を重視します。

内面的な価値は、SNSやネット上で爆発的な勢いで広まり、人の熱量が「情報」として一瞬で伝播しやすい環境が出来上がっています。

多くのミレニアル世代が人生の意義のようなものを探している世界では、内面的な欲望を満たす価値を提供できる人が比較的成功確率が上がりやすくなると言われています。

この世界で活躍するためには、他人に伝えられるほどの熱量を持って取り組めることを探すことが、実は最も近道だと本書では述べています。

日本の教育方法では、子供のやりたいことや興味を見失ってしまうのではという指摘がありました。

小中学校の教育を受け、やりたいことではなく、やらなければならないことを続けていくうちに、自分が何に興味を熱中していたのか、情熱の源泉を忘れてしまう
人間の精神とは不思議なもので意識していないとすぐに自分が何を感じていたのかも忘れてしまう。
時間が経つと自分が感じていた情熱も心の奥深くに埋もれてしまい、そこで日常の様々な義務に縛られていくうちに表面に膜のようなものが積み重なって、自分が何をしたかったのかも思い出せなくなってしまう。→心がさびる

色々なものに感動したり悲しんだりできるのは世界に直に触れているからであり、精神にサビがたまっていくと麻痺して何を見ても感じられなくなってしまう。

★「お金」のためでなく「価値」を上げるために働く

価値主義の世界では就職や転職に対する考え方も大きく変わるため、この先は「自分の価値を高めておけば何とでもなる」世界が実現しつつあります。

個人が自分の価値を収益に換えて生きていける環境はもはや整備されつつあり、本当に価値を提供できる人は会社に属して働く必然性が消えてきている。個人はパラレルキャリアで複数の収入源を使い分けていくことになる。

・「個人の価値」について
個人の価値さえ高めておけば、それをお金に変換することも出来るし、お金以外の他の価値にも変換する。ここでいう価値とは
1.スキル、経験のような実用性としての価値、
2.共感や好意のような内面的な価値
3.信頼、人脈のやうな繋がりとしての社会的な価値
従来はこれらは企業の経営戦略において、事業戦略、CSR、ブランディングのような領域でやっていくことですが、それが個人レベルでも必須になってきている。

・転職や会社選び
仮にその会社を退社した時に自分の人材としての価値が高まっているのかどうかを基準に考えていくと世の中の年収や人気とは全く違う優先順位が見えてくる。

日々の業務の中で、本当に今の活動が自分の価値の上昇に繋がっているかを自問自答し、それがないのなら年収が高いとしても別の道を考えてみることが必要です。

・・・(自問自答)

★枠組みの中での競争から「枠組み自体を作る競争」へ

これまでは、「資本主義」という一つの大きな枠組みの中での競争でしたが、これからは「価値」という観点から、自分なりの独自の枠組みを作れるかどうかの競争になって行きます。枠組みの中の競争ではなく枠組みそのものを作る競争です。

それらを実現するためのテクノロジーや、人間の欲望について深く理解することも必須。
あくまで重要なのは自分自身と向き合った上で自分の情熱を発見し、自らの価値を大事に育てていくこと。

★お金にならなかったテクノロジーに膨大なお金が流れ込む

人類が大きなパラダイムシフトを起こす時は、いずれも「人間の想像力を発揮した期間」であり、それを支援する「経済的な基盤が揃っている」という条件が揃っていました。

今回の経済に関する革命(資本主義→価値主義)は、今まで「儲からない」という理由で投資をつけられなかった最先端のテクノロジーへの投資を加速させ、人類を次のパラダイムへ移行させるトリガーになり得ると、佐藤氏は見ています。

資本主義世界の覇者であるシリコンバレーの巨大IT企業、アップル、グーグル、アマゾン、フェイスブックが持つ現金は小国を超え、ありあまる富を新たなテクノロジーの発展に注いでいます。(ロケット作ったりとか、、)彼らはまるで産業革命時代に次世代に向けて莫大な投資を行ってきたかつての大企業のような存在になりつつあります。

巨大企業の資本以外にも仮想通貨やブロックチェーンなどの、既存の経済とは全く違う経済システムの誕生によって、ソーシャルキャピタルに対しても大量にマネーが投下されています。
「ICO」と呼ばれる仮想通貨ベースでの資金調達の額は2017年中盤でも2500億円を突破。これはVCが出した金額を上回っています。

かつてはVCがグーグルやフェイスブックなどの新たなテクノロジー企業に対してリスクマネーを供給していましたが、今は仮想通貨によるICOがその役割を担っています。

★「現実」も選ぶ時代へ

テクノロジーが人間を超える(シンギュラリティ)が到来すると、人間が労働とお金から解放されると言われており、それに伴い膨大に時間が空くようになります。
BMI(ブレインマシンインターフェース)は脳とコンピュータを直接つなぎ、脳そのものを制御したり、脳そのものを制御したり、脳を使ってコンピュータを動かしたりすることも可能にするかもしれません。

ARとかVRとか言われていますが、最終的には人間がリアルの現実を選ぶ必要がなく、仮想空間の中に居ることさえ自由に選択出来る時代が来るかもしれません。

★おわりに:「お金」は単なる「道具」である


ここまで色々とお金や仮想通貨を切り口に、資本主義というルールが価値主義に変わっていくという壮大なテーマで述べられてきましたが、やはり最後に大事な事は、「お金はあくまでツールだから、格差などの憎みの対象とし見てはいけない。感情を切り離して考えることが大事」と書かれています。

あくまでお金も仮想通貨もツールにすぎないから、目的と手段がすり替わってしまうと本末転倒ですね。
勉強になりました。
ネタバレ分が凄く多くて本当に恐縮ですが、勉強になるので是非買って自分で読んでみることをおススメします!!

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